カリエス(酸蝕症・虫歯)は自然に治ることはなく、そのまま放置しておくと、少しずつ進行していきます。初期段階では自覚症状がなく、「歯がしみる」、「歯が痛い」などの症状がある場合にはかなり進んだ段階になっています。 虫歯処置は、どれくらい歯質が溶かされているかによって5つの進行過程に分けられ、その段階に応じた処置を行なっていきます。 歯の神経を抜いたり、抜歯せざるをえない状況になる前に、早期発見・早期処置を行なうことが何よりも大切です。 当院では、末永くご自身の歯を維持できるよう、なるべく歯を残す処置に取り組んでおります。
歯垢に潜む虫歯菌が作り出す「酸」によって歯が溶けてしまうことを「脱灰」といい、元に戻ろうとする作用を「再石灰化」といいます。 この2つが口腔内でバランスよく働いていれば、歯は健康です。しかし、患者さんが元々持っている歯質や唾液の量、食生活などの条件によって「再石灰化」が追いつかない状態になると、 「脱灰」が優位となり、虫歯が進行していきます。
まずは、唾液検査などを行ない、ご自身の口腔内がどのような状況なのかを把握していきましょう。 そして、正しい歯磨きを基本とするさまざまな予防処置を行なうことで、虫歯になりにくい口内環境をつくりあげていきます。
将来的にしっかり噛める健康な歯をつくっていくため、お子様の口内と顎の成長を観察しながら、虫歯の予防と処置を行なっていきます。 乳歯や生えたての永久歯は、歯の表面のエナメル質が柔らかいので虫歯になりやすく、進行も早いのが特徴です。 虫歯になりにくい口内環境を整えるため、フッ素塗布などの予防処置や歯磨き指導を行ない、ご両親とともにお子様の歯の健康を見守ります。
子供のうちからしっかりと定期的な検診に通っていただき、習慣化させていくことが大切です。まずは親子でお気軽にご来院ください。
歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に細菌が入り、歯肉が炎症を起こし赤く腫れて、ブラッシング時に出血します。
初期症状の段階では、痛みは全くといって良いほど感じる事はありません。
症状が進むにつれて、歯がグラグラしたり、歯ぐきがはれたり痛みを伴ったりしますが、このような症状が出る頃には、かなり歯ぐきの状態は悪化しており、最悪の場合、歯が抜け落ちてしまう可能性もあります。
残念ながら日本人には歯の定期検診を受ける習慣があまりないのが現状です。
しかし歯ぐきは歯周病になる前に、なんらかのシグナルを出しています。いつもと違うなと少しでも感じたら、まずは医院でチェックする事をお勧めします。
一生自分の歯で噛むためには、むし歯の予防と同時に歯周病の予防と適切な処置が大切なのです。
歯と歯肉(歯ぐき)は一見、くっついているようにみえますが実はこの境目には溝があります。
「歯を支えている骨が破壊されている」と考えられます。
※この歯周ポケットは、多数の歯周病菌が繁殖しやすい環境なので、歯周病を悪化させる原因となっています。
歯周病の原因は歯と歯茎に間に溜まる歯垢(プラーク)と歯石に繁殖するバイ菌が原因です。
歯垢(プラーク)とは歯周ポケットに溜まる乳白色の粘性のある物です。
歯垢1mg中には2億ほどの細菌が存在すると言われております。
また、口の中は栄養面や温度においても細菌が繁殖するには最適な場所なのです。
歯石とは歯垢が長期間付着し唾液中のカルシウムと混ざり合って石灰化した物です。
栄養分を多く含みデコボコがあるので更に細菌や歯垢が溜まりやすくなります。
また、大変硬質のため通常のブラッシングでは取れませんので定期的に歯科医院での除去をお勧めします。
一般にプラークコントロールとは歯や歯茎に付着したプラーク(歯垢)を抑制、除去することをいいます。プラークには歯周病の進行だけでなく口臭の原因になったり虫歯菌の増殖にも深く関わっておりますのでプラークコントロールは歯を守るうえで大変重要な事なのです。また、逆を言えばしっかりとしたプラークコントロールさえ続けていればご家庭でも十分な歯周病予防が可能なのです。
ブラッシングもただ磨けばいいというわけではありません。プラークは歯ブラシの入りにくい場所に溜まりやすいため、効率の良い磨き方でなければいつまでもプラークがとれないだけでなく、歯の表面を傷つけてしまいます。正しい知識で効率のよいブラッシングを覚えましょう。
当院では正しいブラッシングの指導も行っております。
歯周病は普段からのブラッシングで予防できますが、歯周病の菌によっては進行の速い場合もあります。症状の重いときには手遅れになる前に是非ご相談ください。
義歯(入れ歯)とは、歯を失ってしまった部分に取り外し式の人工歯を取り付けて歯を補う、最も古くからある一般的な処置方法です。 すべての歯を補う「総入れ歯」と1本から複数本の歯を補う「部分入れ歯」とがあり、自費診療を含めるとさまざまな素材や処置方法から選択することができます。 当院では、患者さんのご予算・要望に合わせた、「しっかり噛める義歯」をご提供しております。
歯を失ってしまった方だけでなく、現状の入れ歯やブリッジに不満のある方も、ぜひご相談ください。
皆様がまだあまりご存じない歯牙、歯肉の移植、小帯の切除、移動術等の歯周外科、一般外科を専門医の紹介を含め行っております。
親知らずは第三大臼歯のことをいいます。
親知らずが生えてきたら必ず歯を抜かなければならないという事はありません。親知らずがきちんと生えて、虫歯もなく、上下がしっかり咬み合わされて、歯ブラシもきちんと行き渡っている場合には抜歯の対象にはなりません。
但し、大半の場合、骨にもぐったまま生えてこなかったり、半分だけお口の中に顔を出しているような状況になりがちです。そのような場合、 お口の中から親知らずの周囲に細菌が感染し、炎症(痛み・腫れ・歯ぐきが赤くなる・熱が出るなど)が起きてしまう事もあります。
炎症が起きてしまった場合、それを抗生物質などのお薬で抑えた後、通常は抜歯します。
炎症が起きていなくても、骨の中に潜っていると手前の骨が圧迫されてしまい、歯並びに影響を与えてしまう事もあるので、正常に生えてきていない場合、抜いてしまった方が良いでしょう。
顎関節症は、顎の痛み、開口時に雑音、運動障害(口が開けにくい)の症状がある病気です。一般的に最初は耳の前(顎関節)でカクカク音がするのに始まり、次第に痛み、口が開けにくい等の症状が出てきます。
カクカク音がする症状のみの時は、症状の悪化を防ぐ方法、日常生活での注意点などを理解する事が重要です。
又、痛み、口の開けづらさがある時は処置が必要になります。
当医院では、薬による処置法とスプリントと呼ばれる、咬み合せを調整する為のマウスピースを使用した保存療法を行っております。
※外科療法は取り扱っておりません。